即席麺(めん)の製造販売大手の「エースコック」(大阪府吹田市)は6日、全国初となる新潟県産コメ粉を使った即席袋ラーメンの販売を始めると発表、県庁(新潟市中央区)で試食会を行った。定番商品が固定化し、新規参入が難しいといわれる即席袋麺市場にコメ粉の新食感商品がどこまで食い込んでいけるか、期待が高まる。
新商品は「お米でもちもち ラーメン新麺組」。コメ粉を約10%使用した麺に強いコシがあるのが特徴という。13日から、県内のスーパーやコンビニなどで発売する。年内で約50万食を販売目標とし、ヒットすれば、全国展開につなげるという。県が進める小麦粉消費量の10%をコメ粉に置き換える「にいがた発 R10プロジェクト」の一環で実現した。同社の恋塚晴三副社長(73)は「うちは袋麺としては後発企業。新食感で生き残りを図る」と期待を込める。
同社によると、即席麺の市場規模は、カップ麺と袋麺合わせて年間5千億円といわれ、うち約4割が袋麺。リーマンショック以降、消費者が外食を控えるようになったため、袋麺の売り上げは堅調に推移している中、コメ粉即席麺でシェア獲得を目指す。