仙台市のカレー専門店3店と農業法人荒浜アグリパートナーズが連携し、冷凍カレーと新米をセットにして宅配する取り組みを始める。それぞれの顧客を生かし、販路を広げ合う。26日にカレーとご飯を味わえるPRイベントを市内で開き、予約受け付けを始める。
3店は、イベントなどに出店している「キクチカレー」、宮城野区田子の「スリーフレーバーカレー」、太白区緑ケ丘でテークアウト中心に営業する「ジンジャーカリー・アイ」。
新米が本格的に出回る10月中旬以降、コメを仙台市周辺の家庭に宅配する荒浜アグリが、3店のカレー詰め合わせを一緒に届ける。遠方からの注文にも、配送に宅配便を活用し応じる。
3店は新型コロナウイルス感染拡大を受け、カレーで東北を元気にしようと「東北カレー同盟」を結成。4月から共同で冷凍カレーを通信販売している。農業生産者を応援する新事業を企画し、交流のある荒浜アグリに声を掛けた。
同法人は東日本大震災の津波で被災した農家らが2012年に設立。コメは約30ヘクタールで作付けする。販売企画課長の渡辺智之さん(41)は「ご飯もしっかり味わえるのがカレー。カレー店とは互いにお客さんを広げていける」と期待する。
キクチカレーを営む菊池正浩さん(37)は「カレーはコメも野菜も使う。カレーによって多くの人の力になれればいい」と語る。
26日のイベントはジンジャーカリー・アイが会場。午前11時と午後1時半から、入場料1800円でカレー3種とドリンクを味わえる。野菜も販売予定。宅配セットは3150円(コメ3キロ)から。会場で予約すると送料無料。連絡先はキクチカレー080(3330)1237。