農林水産省が30日発表した2010年産米の10月の相対取引価格は、全銘柄平均で9月に比べ2%安の60キロ当たり1万2781円で、過去最低だった9月を下回り、最低価格を更新した。過剰生産によるコメ余りが続いていることが主因。前年同月比でも15%の値下がりとなった。
戸別所得補償制度は価格の下落分を補填(ほてん)する仕組みがあるが、新米の大幅な値下がりが続くと当初予算が不足し、追加の予算対応を迫られる可能性がある。
産地別の主な銘柄では宮城産「ひとめぼれ」が9月比で5%安の1万2137円、秋田産「あきたこまち」が3%安の1万2614円だった。
また「コシヒカリ」は茨城産が1%安の1万2984円、千葉産が6%安の1万2451円だったほか、新潟産(魚沼地域)が2万1675円、富山産が1万3755円とそれぞれ前月と変わらなかった。
北海道産「きらら397」は前月比で7%高となったが、前年同月比では16%安と大きく落ち込んだ。