東北運輸局が9日に発表した2014年の東北の新車新規登録台数(速報値)は、軽自動車や、トラックなどの貨物も含めた総台数が前年比1.6%増の46 万8143台で、03年の年間統計開始以来、最多となった。消費税率8%引き上げ前の駆け込み需要を反映した。軽自動車が乗用車の台数を初めて上回った。
台数の推移はグラフの通り。2年ぶりに増加し、これまで最多だった12年の46万6781台を更新した。
種類別では、乗用車が前年比2.4%減の20万8254台。うち普通(3ナンバー)が9万3030台で3.2%増だったのに対し、小型(5ナンバー)は11万5224台で6.5%のマイナスだった。
軽自動車は5.4%増の20万9473台で、初めて20万台を超えた。貨物は4.4%増の3万6936台となり、5年連続で前年を上回った。
県別で見ると、乗用車の普通と軽自動車が全県で前年より増加したが、小型は全県で下回った。ユーザーの低価格、低燃費志向が強まり、小型車から軽自動車へのシフトが進んでいるとみられる。
東北運輸局は「反動減のマイナスより、1~3月の駆け込み需要が大きかった。全国的な流れと同様、東北も軽自動車が人気だった」とみる。
14年12月(速報値)の乗用車と軽自動車の台数は2万9975台で、前年同月比0.1%の微減。乗用車が9カ月連続の減少となった一方、軽自動車は7カ月ぶりに増加に転じた。
県別は表の通り。乗用車は青森、岩手、山形が前年同月比で20%以上減少したほか、宮城、秋田、福島も2桁の落ち込みとなった。軽自動車は青森が40%近い伸びを見せるなど4県で増加したが、秋田と山形は下回った。貨物は岩手、宮城、福島で増え、ほか3県で減った。