東北運輸局などが5日まとめた9月の東北の新車新規登録台数(速報値)によると、乗用車は1万8716台で前年同月比9.2%減となり、15カ月ぶりに減少に転じた。エコカー購入に対する政府の補助金が9月7日の申請分で打ち切られたことが大きく影響した。
県別の販売状況は図の通り。乗用車は6県すべてで前年同月を下回った。各県とも補助金打ち切り直前まで駆け込み需要があったものの、その後、急激に販売不振に陥った形。日本自動車販売協会連合会宮城県支部は「9月の販売台数は7日までが前年同期比で約50%増えたのに対し、それ以降は約20%減となった」と説明する。
県別で減少率が最も大きかったのは秋田の26.9%だった。政府の補助金終了に加え、県独自の補助金で1年前の販売が好調だったことへの反動もあったとみられる。他の5県も16.5~3.5%減少した。
乗用車のサイズ別では小型(5ナンバー)が1万195台で15.5%も減った。普通(3ナンバー)は0.4%減の8521台で、補助金終了の影響は比較的小さかった。
運輸局は「補助金の駆け込みは9月上旬まであり、需要の先食いがかなり進んだ。10月はさらに落ち込むだろう」とみている。
軽自動車は10カ月連続のプラスで、うち軽乗用は1.6%増、貨物は9.3%増だった。乗用車に比べ補助金の額が少なかったため、影響も限定的だったとみられる。