新車販売8.2%減 震災で供給不足響く 東北・11年

東北運輸局が10日まとめた2011年の東北の新車新規登録台数(速報値)によると、軽自動車やバス、トラックを含めた総数は前年比8.2%減の35万9246台だった。同運輸局による統計がある02年以降で最も少なく、下落幅も最大を記録した。昨年12月の乗用車の登録台数については前年同月比32.4%の大幅増となり、4カ月連続でプラスとなった。
 年間台数の減少は2年ぶりで、東日本大震災による車両の供給不足などが響いたとみられる。08年秋のリーマン・ショックの影響で大きく落ち込んだ09年実績を5578台下回った。
 車種別では乗用車が12.7%減の17万9713台。サイズ別にみると普通(3ナンバー)が16.4%減の7万3074台、小型(5ナンバー)が10.0%減の10万6639台だった。軽乗用車は14万6745台で6.5%減となった。
 県別では、宮城だけが6.6%増となり、津波で流失したマイカーなどの買い替え需要が登録台数を押し上げた。他県は全てマイナスで、減少率は青森11.0%、岩手3.7%、秋田14.3%、山形17.1%、福島17.4%。
 全国は14.9%の大幅減。東北運輸局は「メーカー各社が被災した東北に重点的に車両を供給したことで、全国に比べると落ち込み幅が小さくなった」としている。
 一方、12月の新車新規登録台数(速報値)は乗用車が1万2845台で、エコカー補助金終了に伴って販売が低迷した前年の反動などが前年同月比大幅増につながった。
 県別は図の通りで、乗用車、軽自動車ともに6県全てで前年同月を上回った。乗用車のうち普通は44.5%増の5719台、小型は24.1%増の7126台。軽自動車も3カ月連続のプラスで、乗用が30.4%増の8466台、貨物が33.6%増の3465台となった。

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