旅行代理店社員が「行きたい&絶対行かない」海外3選

慌ただしい年末年始も一段落し、改めて新しい年の身辺を整えたいこの時期。少しでも賢く買い物をするため、知っておきたい「プロの視点」を伝授する。

◆知られざる“沖縄よりも東京から近いヨーロッパ”は格安海外旅行の超穴場

 年末年始こそ旅行に行きそびれたものの、仕事の合間を縫って渡航できるチャンスを窺っている人も多いはず。そんな人にぴったりの短い旅程でも気軽に行ける旅行先を旅行代理店で海外旅行ツアー開発を行うS氏に聞いた。

「今年のイチオシはロシアのウラジオストク。“日本から一番近いヨーロッパ”で、街並みはアジアと完全に違っていて初めて行ったときには驚きました。人も気さくで優しい。それに成田から2時間半と沖縄よりも近く、週末を利用した2泊3日でも楽しめるので、昨秋に行ってきたばかりです」

 続く2位に挙げたのは、グアムと並ぶ近場の海外リゾート。

「昨年11月に日本からサイパンへの直行便が復活し、人気を集めています。ハワイや東南アジアのビーチリゾートよりも安いため、家族旅行にもうってつけです」

 3位のダナンも近年人気が高まっているベトナムのリゾートだ。

「マリンスポーツを楽しみたい人だけでなく、周辺にはホイアンやフエなど4つの世界遺産があり、観光も併せて楽しむことができます。また、羽田からLCCのベトジェットエアが飛んでおり、安いツアーがあるのも魅力です」

◆オススメできないのは?

 逆にあまりオススメできないワースト1位には香港を挙げる。

「デモが行われているエリアから離れれば観光はできます。しかし、先の読めない状況で、旅行会社の補償も現状では期待できません。次に挙げたソウルも日韓関係の悪化を考えると、旅行しやすいとは言い難い。残念ながら冷たい対応をされたなんて話も多く、私自身もそんな経験を何度もしています」

 ワースト3位のマニラの問題点は、ズバリ現地の治安だ。

「銃犯罪が多く、アジアというよりは南米っぽい。雑多な雰囲気が好きという人もいますが、地元の方でも絶対に近寄らないエリアがあり、海外旅行上級者以外にはハードルが高い場所だと思います」

◆<近場海外旅行 BEST 3>

※価格は時期によって変動します

▼1位 ウラジオストク 2泊3日 4万7000円~
2月28日にはJAL、3月16日からはANAが相次いで就航。日本からの観光客が激増し、ブームになるのは確実

▼2位 サイパン 2泊3日 3万9000円~
’18年5月のデルタ航空撤退後は直行便がなかったが、’19年11月にスカイマークが成田~サイパン線を就航開始

▼3位 ダナン 2泊4日 2万8800円~
世界遺産など観光スポットも充実。直行便は成田と関空からベトナム航空、羽田からはベトジェットエアがそれぞれ就航

※いずれも’19年12月時点での’20年1月中旬~下旬の東京出発の料金(SPA!調べ)

◆<近場海外旅行 WORST 3>

▼1位 香港 2泊3日 3万1800円~
昨年の空港閉鎖がまた起きないとも言えないので避けるのが無難。旅行会社が補償の対象外としているのもマイナス材料

▼2位 ソウル 2泊3日 9800円~
タクシーでわざと遠回りされるなどの被害も多発。行くなら日韓関係が改善したあとに

▼3位 マニラ 2泊3日 3万8200円~
夜遊び好きには人気だが、海外旅行先としてはある程度慣れた上級者向きの旅行先

<取材・文/週刊SPA!編集部>

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