「今年はぜひド田舎へ行ってほしい!」と語るのは、日本全国を巡るほど旅行好きの山口さん(仮名)。彼いわく、都会の人がド田舎へ行くと、下手に観光地へ行くよりもよっぽど感動を味わえるのだとか。
■ド田舎を見分ける方法は?
そんなこと言われても、ド田舎は観光地に比べ情報が少なく、何を目印に行けばいいのかまったくわからないよ! …ということで、今回は山口さんに聞いた「これが名物の地域はだいたいド田舎な物」をランキング形式でお伝えしよう。
これのある地域を調べて行けばだいたい感動のド田舎を味わえるということなので、旅行を考えている人はぜひ参考にしてみてほしい。
■第5位:なんだかよく分からない布製品
「○○織りとか、名前になっていて有名な物は除きますが、地域のおばあちゃんが織ったり編んだ布製品があるのはわりとド田舎が多いですね。
ただ、微妙な田舎でも地域の婦人会が新しい名物にしようとしている場合があるので、いちがいにド田舎と言えない部分もあります」
■第4位:ぬか漬け
「京都の漬物などちょっとした高級感のある漬物ではなく、昔ながらのぬかで漬けられた酸味のあるぬか漬けが名物だと、田舎に来たなー! って感じます。
もう発酵が進んでいてご飯と一緒じゃないと食べられないぬか漬けなんて、最初は抵抗がありますがじょじょにクセになっちゃいますよ。岐阜の漬物ステーキなんて最高ですね」
■第3位:ジャム
「地域の果物を使って新しい名物を作りたいけど、プロの製菓技術があるワケでもないから簡単なもの、そして保存がきいて売れ残らないものとしてだいたいまず作られるのがジャム(笑)。
でも、ド田舎なだけあって新鮮なフルーツだったり珍しい山の果物を使ったジャムだと、素材の美味さだけで力技で激ウマいジャムができることもあるからあなどれないんです。
良質な小麦が獲れる地方だとパン屋とコラボした商品とかもあって、なんでここでこんなにウマいジャムパンがあるんだ!? とビビることもよくあります」
■第2位:たけのこ
「たけのこは竹林があれば獲れますから、ほかに何もない地域でも名物になることが多いですね。そんなド田舎のたけのこ料理で最強なのが、『たけのこの刺身』。
たけのこって都会の人からすると、あくを抜いて茹でないと食べられないと思っている人がほとんどだと思いますが、超新鮮な若いたけのこは掘ってすぐ洗って切り、醤油や塩で食べると最強の美味さなんですよ!
これは都会じゃほぼ食べられない、ド田舎ならではの激ウマな食べ方です。もうこれだけ食べに僻地まで行きたいって感じですね」
■第1位:そば
「どんな田舎へ行っても、ほとんどの場合そば屋がないことはないです(笑)。ド田舎名物の筆頭といえば、やはりそばでしょう。
これもたけのこと同じく、そばの名産地、さらにあまり収穫量が多くないド田舎のそば屋で使うそば粉は香りが最高のものが多く、都会ではまず味わえない究極のそばに出会うこともしばしば。
田舎のおばあちゃんたちが営むそば屋はつゆが既製品の店も多いですがそれでも十分に美味しく、つゆまでこだわったところだと神域のウマさの店もあります。
私のお勧めは、長野県の山之内町にある『山の実』というそば屋。スキー客しかあまりなじみのない地ですが、雪が無い4月末から11月末のあいだだけ営むそば屋があるんです。本当に美味しいのでぜひ行ってみてください」
記者も実際にドライブでよく地方へ行くことが多いのでなんとなくわかる気がするが、山口さんの言うようにド田舎のほうがショッピングモールのある中途半端な田舎より、素晴らしい名物に出会うことが多い気がした。
よく現地の人は「何もない」と言うが、旅行者の目で見ると、現地の人からしたら何気ないものが素晴らしく感じることもある。
都会からほど近い場所に旅行するのも良いが、意を決してド田舎へロングドライブをすると、新たな感動に出会えるのかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男)