日テレ「24時間テレビ」はジャニーズと共倒れ 低迷浮き彫りにした募金額の〝暫定値〟

日本テレビ系で26~27日に放送された大型特番「24時間テレビ」の平均視聴率は世帯11・3%、個人6・6だった。視聴率は直近5年でワースト。募金額にいたっては過去46年の歴史でワーストを更新しかねない状況だ。局内で低迷の原因に挙げられるのが、ジャニーズとの〝共倒れ〟だ。 【写真】7人ズラリの「なにわ男子」  今年の「24時間テレビ」は、ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による性加害問題で逆風にさらされた。メインパーソナリティーはジャニーズの「なにわ男子」。メンバーに非はないが、SNS上では、性加害問題を起こした事務所の所属アイドルは社会的弱者の救済を掲げる同番組の〝顔〟になじまないと指摘されることもあった。さらにメインパーソナリティーは2003年のTOKIOから今年まで21年連続でジャニーズアイドル。食傷気味でもあった。  フタを開けてみれば、視聴率と募金額の2点で「失敗」と日テレ局内で分析されている。  直近5年のメインパーソナリティーは嵐(19年)、V6の井ノ原快彦ら(20年)、King&Prince(21年)、ジャにのちゃんねるの二宮和也ら(22年)、そして今年がなにわ男子。この中で「成功」と評価されるのは19年の嵐だ。  まず、視聴率について「24時間テレビ」関係者の話。 「嵐は19年1月にグループとしての活動を20年いっぱいで休止すると報告した後、『24時間テレビ』を迎えました。注目度は高まり、追い風が吹いていました」  この年は人気番組「世界の果てまでイッテQ!」スタッフが「24時間テレビ」の制作を担ったのも奏功したという。平均視聴率は世帯16・5%で19~23年の5年で最高だった。  逆に19年以降で最低は21年のキンプリで世帯12・0%。今年のなにわ男子はこれを更新した。  募金額は、過去46年の歴史でワーストを更新しかねない危機だ。27日放送で発表された時点の募金額は2億2223万8290円だ。 「これは暫定値で、関係各所からさらに集計した数字を募金担当部署が承認し、その年の秋に確定値として発表されます。近年は暫定値の2~3倍が確定値になっている。これにならうと、今年は4億~6億円あたりと見込まれています」(同)  過去46年で募金額のワーストは1982年の6億0573万6459円(確定値)。これを更新しかねないというわけだ。  視聴率と募金額で苦しい数字を突きつけられたことに「局内の分析では、性加害問題によりSNS上で24時間テレビを『見ない』といった意見が拡散していたことが逆風になった。そして一昨年11月にデビューしたばかりのなにわ男子の起用も尚早だった、とみています」(同)。  24時間テレビはジャニーズとずっと親密な関係にあり、それこそ依存してきたと言っても過言ではない。だからこそジャニーズが大揺れした影響が24時間テレビにも出てしまったということだろう。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)

タイトルとURLをコピーしました