日本と欧州連合(EU)が2016年にも、自動車で共通の安全・環境性能基準を採用することが分かった。
日本がEUの要請を受けたもので、日本はEUが日本製の自動車にかけている輸入関税(10%)の撤廃を強く求める。基準の統一後は、輸入手続きが短くなる。日欧で部品などの量産化が進み、販売価格を引き下げることにもつながる。
日本が11月に自動車の認証に関する国際基準を作る国連の「自動車基準調和世界フォーラム」に基準案を示す。EUは受け入れる方向だ。日欧メーカーが共通基準を採用すれば、現在1~2か月かかる輸出認可を得るための手続きが短くなる。相手国に新車をより早く投入することもできる。
今年4月に始まった日EUの経済連携協定(EPA)交渉では、自動車の扱いが大きな課題になっていた。日本はEUからの輸入車に関税を課していないが、EUは日本が輸入車に適用している安全・環境基準が、「非関税障壁になっている」として緩和を求めていた。