英国を拠点とする国際コンサルタント会社「ポートランド」は14日、文化など非軍事の国力「ソフトパワー」の世界ランキングを発表した。1位が英国、2位がドイツ、3位が米国。日本はアジア首位の8位で、韓国(20位)、中国(30位)に大差をつけた。
政府、教育、文化、企業活動、外交、デジタルの6分野の数値で主要国を順位付けした。1位の英国は文化やデジタル、外交で高評価だった。
日本は教育や企業活動で高ポイントとなった。同社は「独自の文化や技術開発力で優れている」と分析。弱点として「高い教育を受けていても英語によるコミュニケーションができないことがある」と分析した。
韓国については、サムスン電子などの財閥系企業が牽引(けんいん)する家電分野での躍進を評価する一方で、「日本との長年にわたるトリッキーな関係」との表現で、日韓関係の悪化を「深刻な課題」と位置づけた。
中国については「経済発展に政治制度が追いついていない」と分析した。中国共産党による一党独裁体制の弊害について、「インターネットの検閲や政治的な異 論の封じ込めが国の起業家精神を湿らせ、社会の発展を妨げている」とも指摘。株式市場のバブル崩壊の懸念も悪材料とみなした。