[ジュネーブ 6日 ロイター] 日本は、米国の反ダンピング(不当廉売)関税制度をめぐり対立している問題で、世界貿易機関(WTO)に仲裁手続きの再開を求めた。
問題の制度は米国の「ゼロイング」と呼ばれる輸入品への課税制度で、不当に高い反ダンピング課税につながるとして批判されている。
WTO加盟153カ国の中で「ゼロイング」を使用しているのは米国のみで、米国当局者はこれまでに、WTOの規則に沿うよう、この慣行を修正する必要があるとの認識を示している。
ただ、カーク米通商代表部(USTR)代表は、米国の通商政策として貿易取引と公正取引の重要性を強調しており、オバマ政権は、不当な輸入に対する措置を緩和していると受け取られることを避けたいとみられる。
日本は、WTOのウェブサイトに6日掲載された文書の中で、米国が国際貿易規則に違反したとの最終判定をWTOが下したことを受け、仲裁手続きの再開を求めていると明らかにした。
日本は、年間2億4800万ドルの報復措置を求めている。