経済協力開発機構(OECD)は27日、主な国の経済見通しを発表した。日本の実質経済成長率は2012年が1.6%、13年は0.7%になると予測し、5月の前回見通しの2.0%、1.5%からそれぞれ引き下げた。
日本経済の現状については、7~9月期の世界的な貿易の不調に巻き込まれ、震災後の経済を支えてきた輸出が減速したと指摘。エコカー補助金の終了で個人消費も冷え込んだとした。先行きは「復興需要が徐々に弱まり、計画される消費増税が個人消費を抑える」と分析。13、14年の経済成長率は「0.7~0.8%程度にとどまる」と予想した。また、最大の貿易相手国である中国の動向に「良くも悪くも影響を受ける」とした。
海外経済では、米国は「緩やかな景気回復が続いている」と評価。欧州は「13年中から14年にかけて持ち直す」、中国も「成長が持ち直す」と見通した。ただ、米中欧とも回復が力強いものにはならないとして、成長率予想を5月時点から引き下げた。