日本製紙、石巻工場が半年ぶり再開「感動した」

東日本大震災で被災した日本製紙グループ本社の主力生産拠点である石巻工場が16日午前、約半年ぶりに一部生産を再開した。グループ全体で洋紙生産量の15%削減、1300人の人員削減を柱とするリストラ計画を進める中、同工場は年間生産量を100万トンから85万トンに減らしながらも、来年夏の全面再開を目指す。
 この日午前10時、カウントダウンに合わせて、倉田博美工場長が8号抄紙機のスイッチを入れると、「シューッ」という轟音(ごうおん)とともに、製品である巻き取り紙の最終工程が再開。場内は集まった約300人の従業員の拍手と熱気に包まれた。
 倉田博美工場長は小泉純一郎元首相の大相撲の土俵上での言葉を引き合いに「みんな痛みに耐えてようがんばった。感動した。ありがとう」とあいさつ。自ら被災しながらも、この日に向けて復旧・復興作業に尽力した従業員らをねぎらった。
 同日午後には、大口顧客である東京都内の出版社に向けて、出荷作業が始まる。

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