日産がアフリカで「ダットサン」投入検討、中間層に照準

[ロスリン(南ア) 22日 ロイター] 日産自動車<7201.T>は22日、アフリカ市場で「ダットサン」ブランドの投入を検討していることを明らかにした。価格競争の激しい新興国市場でインド・中国勢に対抗し、拡大している中間層をつかむには、低価格車の投入が必要としている。
同社はまた、アフリカ市場の重要性が高まっているとして、2016年までに10億ランド(1億2200万ドル)超を投じ、南アの生産能力を2倍に引き上げると発表した。
志賀俊之最高執行責任者(COO)は当地で記者団に対し、韓国やインド、中国の自動車メーカーは攻勢を強めているとし、アフリカのような成長市場でシェアを高めるには、商品の投入が必要との考えを示した。
その上でダットサンブランドの投入を「検討している」と述べた。ただ何も決定されていないとしている。
日産自は1981年、「日産」ブランドに統一するため、ダットサンブランドを廃止した。だが今年に入り、インドネシア、インド、ロシアで初めて車を購入する層をターゲットに同ブランドを復活させる方針を明らかにしている。
同社は南アで小型車「マイクラ」を販売しているが、価格は約11万ランド(1万3400ドル)からと、同国の人口の40%近くが依然として1日3ドル以下で生活していることを踏まえると、手の届きにくい金額となっている。

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