旬の脂、復活 名取・閖上で待望のカツオ祭り

 宮城県名取市閖上の「ゆりあげ港朝市」で2日、東日本大震災以降休止を余儀なくされていた恒例行事「カツオ祭り」が復活し、大勢の買い物客が旬の味覚を楽しんだ。
 ゆりあげ港朝市協同組合(桜井広行理事長)の主催。午前6時に始まり、千葉県銚子沖で捕れたカツオ1000匹が販売された。スーパーの価格より4割ほど安いとあって店先には人だかりができた。
 会場では無料でカツオの刺し身も振る舞われた。仙台市宮城野区の無職金高義昭さん(74)は「脂がほどほどに乗っていておいしい」と笑顔を見せていた。水産卸の仙台水産(若林区)によると、ことしのカツオは低水温の影響で北上が遅れているものの、漁獲は順調だという。
 震災で、ゆりあげ港朝市の建物は全て流失。カナダ連邦政府などの支援で店舗が再建され、5月4日に現地で営業を再開した。

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