19日に阪神退団を発表した星野仙一氏(63)が21日、日本テレビ系の情報番組「ZERO」に生出演し、楽天の監督就任の意思を表明し、大筋で合意していると明かした。週明けにも正式に監督就任が発表され、27日に仙台市内のホテルで記者会見を行う予定。楽天側からは監督就任の要請を19日に電話で受け、盟友の田淵幸一氏(64)=野球評論家=のヘッド兼打撃コーチでの入閣も明かした。
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闘将のハートは、熱く燃え始めていた。決して「大人」ではないチームを立て直し、一人前に育て上げる。19日に阪神からの退団を発表した星野氏は、その後、電話で楽天側から正式に要請を受けた。「退路」を断ったことで、気持ちが前を向いた。
「きっちりと身の処し方を決めて少しテンションが上がってきたかな。(楽天側と)まだ顔と顔を合わしてない。電話で退団後に『よろしくお願いします』と、1時間ぐらい代表と話したかな。正式には契約してないもんですから。大筋では合意しているんですけど」
まだ正式契約には至っておらず、チームのコンセプトや方針は今後詰めていく。ただ、描くビジョンを実現させるために、阪神や北京五輪で共に戦った盟友・田淵氏にヘッド兼打撃コーチを任せる考えだ。
「要望はいっぱいあるけど、一番突っ走るためにも田淵だけは入れてくれとお願いした。40数年間の付き合いで気心も知れてるし、愚痴をこぼせる相手も欲しい」
27日に就任会見に臨む予定で「すんなりいけば入るかもしれない」と28日のドラフト会議に出席する考えも。その場合は、抽選クジを引く可能性もある。「1年1年が勝負。選手とファンとも勝負。子供を育てるのと一緒で若い子を育てていくのは監督としてロマンを感じます」。夢を追ってこその人生。早ければ秋季練習再開日の11月1日にも監督・星野仙一が再びグラウンドに立つ。