映画「ラストレター」ロケ地の白石、「聖地誘客」に全力

仙台市出身の岩井俊二監督の新作映画「ラストレター」の全国公開に合わせ、ロケ地となった宮城県白石市で関連行事が行われている。美しい夏の風景が登場するシーンの写真展や特産品のコラボ商品販売などで盛り上げ、ファンがゆかりの地を訪ねる「聖地巡礼」に期待を寄せる。

 映画は、手紙の行き違いをきっかけにした男女の恋愛と心の再生、成長を描く物語。2018年7~8月に白石市や七ケ宿町、仙台市など県内で撮影された。
 ロケを支援した白石市観光協会内のみやぎ・しろいしフィルムコミッションは、写真展を同市中町の寿丸屋敷で30日まで開く。
 写真は取り壊し前の白石高旧校舎にたたずむ福山雅治さん、沢端川沿いで言葉を交わす神木隆之介さんと広瀬すずさん、森七菜さんらを写した約60点が並ぶ。
 松たか子さんが出演するシーンを撮った同市大鷹沢三沢の大聖寺は、昨年10月の台風19号で境内に土砂が流入する被害を受けた。
 担当者は「もう見ることができない風景が映像に残され、見慣れた景色の美しさにも気付かされた。すてきな映画のシーンを白石で体感してほしい」と話す。
 同市本町のきちみ製麺は、上映記念ラベルの白石温麺(うーめん)(2束入り292円)を限定発売した。
 映画のキャッチコピー「君にまだずっと 恋してるって言ったら 信じますか?」をもじり、「これが宮城の 名産麺って言ったら 信じますか?」と記した。自虐的だが木村敦営業部長(44)は「映画をきっかけに温麺も全国で知ってもらいたい」と願う。
 せんだい・宮城フィルムコミッション(仙台市)とも連携。共通の「舞台探訪MAP」を各所で配布し、ロケ地巡りも楽しめる。
 映画の半券で特別サービスが受けられるキャンペーンには、仙台の6店舗を上回る白石の飲食店や小売店など8カ所が参加。同市本町の佐藤清治製麺では麺類の食事で一杯500円引き、買い物は2割引きとなる。2月29日まで。連絡先は市観光協会0224(22)1321。

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