春の大型連休 松島の観光客数、コロナ前まで回復

春の大型連休(4月29日~5月7日)に日本三景松島で知られる宮城県松島町を訪れた観光客が14万9924人(速報値)に上り、新型コロナウイルス前の水準に回復したことが23日、松島観光協会などへの取材で分かった。感染状況が落ち着き、行動制限の緩和や国際線の再開が追い風になったとみられる。

行動制限緩和や国際線再開 追い風に

 2023年とコロナ前の19、18年の観光客入り込み数はグラフの通り。

 23年(9日間)はおおむね天候が良く、1万人を超えた日が8日間、2万人を超えた日が3日間あった。5月5日は期間中の最多2万8618人を記録した。

 平成から令和への改元で10連休となった19年(10日間)は例年より人出が多く、26万3969人に達したものの、18年(9日間)は16万2人、17年(9日間)は14万3559人だったため、23年はコロナ前と変わらない水準となった。

 同様に行動制限がなかった22年(10日間)は12万2199人、まん延防止等重点措置が発令された21年(7日間)は3万7599人、緊急事態宣言が出された20年(8日間)は1108人だった。

 観光協会と町によると、23年1~4月に松島を訪れた観光客数は69万7803人で、19年同時期の95・6%に戻った。中高生の修学旅行に加え、バスツアーやインバウンド(訪日客)の団体客が復活したことが数字を押し上げたという。

 観光協会の志賀寧(やすし)会長(70)は「夏にかけて『日本三景の日』『海の盆』などのイベントがある。このまま数字が伸びてほしい」と期待する一方、「コロナで旅行形態が個人主体に変わってきている。観光地として個人旅行に対応することが今後の課題」と気を引き締める。

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