昼と夜とで別の顔「ニュータウン」が危険な街に!?

「住みたい街No.1」として名高い武蔵野市吉祥寺で、“深夜の通り魔”的な強盗殺人事件が発生するなど、今までは「閑静な住宅街」だった街でも密かに危険地帯が増加している。
 かつて高度成長期に盛り上がりをみせた永山~多摩センターを中心とした多摩ニュータウンもまた、実は危険が数多く潜んでいるという。
 この街は、昼夜で極端に印象が変わる。昼間の街は自然が溢れ、公園には家族連れが多く、住み心地が良さそうな印象だ。
「多摩センターの商業施設は品揃えもいい。家族を持ったら住みたいと思わせる街です」(地元住民)と、いまだベットタウンとしての評価は下がっていない。
 しかし、その多摩ニュータウンは夜になると印象が変わる。入居者の高齢化が進んでいるせいか、夜になると人通りが極端に減るのだ。また、昼間は自然の豊かさを感じられた公園も、辺りが暗くなると“犯罪者が潜伏するにはうってつけの場所”へと姿を変える。
「夜の公園周辺には近寄りませんね。強盗やひったくりも近くで発生したみたいなので」と住民も危機感をあらわにする。
 原付きを利用したひったくり件数も多く、その背景は地形的な要因がある。このエリアは山を切り開いた場所で坂が多いため、原付などの逃走が容易なのだ。
「後ろから歩行中に襲われたら怖いなとはいつも思います」と地元在住の大学生も語っている。
 さらに、ニュータウン内で増加する高齢者を狙った犯罪者が、この地区に集まっている。
「今、三多摩地区が高齢者狙いの裏稼業人のあいだでムーブメントになっています。特に多摩ニュータウンは高所得層も多いので、ひったくり犯以上に自宅に現金を持っている高齢者に狙いを定めた空き巣犯などが虎視眈々と狙っている街なんです」(都市犯罪に詳しいルポライター・鈴木大介氏)
 街の高齢化により住宅地としては活力低下が指摘される多摩ニュータウン。犯罪者だけが繫栄……なんてことにならないことを願わずにはいられない。
 3/26発売の週刊SPA!「殺されかねない[治安の悪い街]ランキング」では、多摩センター以外にも、今までのイメージと異なり危険性が増している街を探訪。現地にてそのリスクを検証している。  <文/週刊SPA!編集部>

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