普通の人は今だからこそ格安スマホを試してみよう

「格安」というイメージがむしろマイナス?

「格安スマホ」というキーワードを目にしたことのある人は多いと思います。格安スマホという言葉の認知度は9割に達していると言われますが、実際はどんなサービスかよく分からないという人もいるでしょう。「格安」という言葉のイメージもあって、「安かろう悪かろう」じゃないのかなとマイナスイメージを持っている人もいると思います。

まず、「格安」のほうですが、これはなんと半額くらいが期待できます。ある調査では大手3社の利用料金は月8000円前後のところ、格安スマホに切り替えている人の利用料金は平均が月3000円くらいだったそうです。これは大きな差です。少なくとも「安かろう」のほうは事実です。

「どうせつながらないんじゃないの?」という心配もあまりありません。通信回線の速度はMVNOということで、独自に全国の基地局を建てて、回線網を作っているわけではないからです。昔は新規参入といえば、「一部地域しかつながらない」というイメージがありましたが、大手通信業者の回線を再利用しているので基本的にそういう心配はないのです。

若干通信速度が遅くなる傾向はあるようですが、それでも数年前のスピードに比べればほとんど支障がないですし、LINE等のSNS利用くらいならまったく問題なく使えるでしょう。「悪かろう(遅い、つながらない)」の心配もあまりないのです。

2年に一度、スマホが使い物にならなくなる時代は終わった

今、あえて格安スマホをオススメする理由のひとつとして「技術革新がゆっくりになってきた」ということがあります。iPhone3GSやiPhone4の頃は、2年も経つとソフトのアップデートをすればどんどん動作が重くなるし、新しいスマホの機能のアップグレードもすさまじかったので、「古すぎる機種」になっていました。

しかし最近のスマホは、3年くらい使い続けてもそれほど違和感がなくなりました。少なくとも「2年しばりの最後の頃には使いにくくてしょうがなくて、だましだまし使っていた」という状況ではなくなったわけです。

実は今の格安スマホ、昨年のスタンダード機種くらいのものが使えるようになっています。カメラも高機能です。Suica等の電子マネー利用をしなくて良ければさらに高機能なものを選べますし、Suicaを使いたい人にも国内メーカーのスマホがちゃんとあって、しかも安く出回っています。

最新機種の端末代といえば、8~10万円くらいを2年で分割する印象でしたが、これでは毎月の支払いに4000円くらいが乗ってきます。月々割の適用を受けても大きな負担です。格安スマホであれば2~3万円ですむので、一括払いも簡単ですし、分割しても月1000円程度になります。

気になる人は「docomo系」で選ぶ

もし回線について気になるという人、地方在住でNTTドコモ以外の回線は電波が弱いのではないか、という心配がある人については、まずはdocomo系のMVNO、格安スマホ業者を選んでみるといいでしょう。そもそもNTTドコモもつながらないエリアは多くの場合、auもソフトバンクもつながりにくいと思われますから、NTTドコモの回線を利用した格安スマホの通信会社にすれば心配は一番少なくなります。

格安スマホの通信会社(格安SIM会社、MVNO会社のような呼び方をすることもある)は、どこの大手通信会社のネットワークを利用するか明示していますし、選択できる場合もあります。たとえば、mineoなどは大手3社をすべて選べるほどです(9/4からソフトバンクも追加)。端末は、それぞれの格安スマホ会社が動作保証をしている端末か、SIMフリー設定をされている端末を利用すれば問題なく使えます。

今ならその場で回線変更がOKであるのも魅力

かつて、格安スマホ、格安SIMに変更する場合、手続きが面倒なのが難点でした。郵送手続きが中心でしたが、新規契約ならともかくナンバーポータビリティを利用したい場合、これは困ります。

何年も前に私が手続きをしたときは、金曜にWEBで申し込み、当日発送され土曜日に受け取りすることとしました。これなら仕事の電話もほとんどかかってこない時間帯だったからです。しかし「仕事の電話が来たらどうしよう」と冷や汗ものでした。

今は大型の家電量販店やショッピングモールなどに格安スマホのショップが出店しているので、その場で新しいSIMカードを発行してもらい、電話番号を引き継げるようになりました。イオンやビックカメラなど近くの大きなお店に行ってみてください。こんなに簡単なのかと驚くはずです。これも、マニアだけではなく普通の人が格安スマホを使っていいと考える理由のひとつです。

格安スマホ系は「後出しじゃんけん」ではなく、みんなサービスが有利になるのも魅力

もうひとつ、個人的に、格安スマホ会社がいいと思っていることは、新しい客も昔からの客も同列にサービスが拡充する、ということです。

大手通信業者の契約は時々見直されますが、「あのときの契約を残しておくか」「新プランにするか」のようなところで悩みます。ナンバーポータビリティを使うとなぜか割安になったり、ずっと利用していた人より、新しい人のほうが得している気がするのはおもしろくありません。

格安スマホの会社は、複雑な料金プランを用意するより、「みんな同じプラン」にしていることが多いようです。私が契約している業者は、月10GBまで使える容量を、新規のお客だけでなく既存の顧客も一律に12GBにアップしました。こういうのってうれしいですよね。

アプリの設定、基本的な動作は自分で調べられる人なら格安スマホで十分いける

ただし、ひとつだけ注意点があります。ある程度、自分で設定ができ、アプリの追加や削除などもできることが、格安スマホを使う条件です。

NTTドコモ、au、ソフトバンクの場合、近くにショップがあり、困ったときの相談相手となってくれます。私の両親(年金生活者)は設定ができなくなるとしょっちゅうでかけて質問をしていますが、格安スマホではそうした相談はオンラインでしかできないと考えたほうがいいでしょう。

といってもWEBのヘルプページを読んだり、チャット形式で質問できる人なら問題解決できると思います。家族や友人に相談すればそこで解決することもできますね。

家族で3~4台契約しているなら、みんなの通信費用が半分になるだけで、月1.5万円以上の貯金も夢ではありません。「うちは関係ないでしょう」と決めつけず、ぜひ格安スマホを検討してみてください。

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