景気後退入りの可能性=3カ月ぶり下方修正―9月の動向指数・内閣府

 内閣府が6日発表した9月の景気動向指数(2005年=100)速報値は、景気の現状を表す一致指数が自動車の生産・輸出の減少を主因に、前月比2.3ポイント低下の91.2となり6カ月連続で悪化した。基調判断については8月までの「足踏み」から「下方への局面変化」と、3カ月ぶりに下方修正。景気が数カ月前にピークの「山」を過ぎ、後退局面入りした可能性が高いことを暫定的に示した。
 一致指数が6カ月連続で低下するのは、リーマン・ショック前後の08年6月から09年3月まで10カ月連続で低下して以来。基調判断を「下方への局面変化」とするのは、東日本大震災で景気が急激に悪化した昨年5月以来1年4カ月ぶりとなる。10月も指数がさらに低下すれば、基調判断は「悪化」に下方修正される。
 指数が悪化したのは世界経済の減速を背景に海外向けの自動車生産が減った上、エコカー補助金終了に伴い国内販売も落ち込んだことが主な要因だ。指数を構成する10指標のうち大口電力使用量を除く九つが悪化。鉱工業生産指数や耐久消費財出荷指数など生産関連の指標が下振れしたほか、製造業の残業時間減少や有効求人倍率悪化も響いた。 

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