暑い秋、台風ラッシュ…日本の空で今、何が起きているのか

気象庁が「異常気象だった」と位置づけた今夏だったが、秋になっても例年と違った空模様が続いている。10月に入っても各地で30度以上の真夏日を記録。台風もハイペースで発生し、このままいけば最近10年で最多となる30個に到達する可能性も。日本の空で今、何が起きているのか。(行場竹彦)
 高知県四万十市で観測史上最高の41度を記録するなど全国的猛暑となった8月に続き、9月も平均気温が平年を上回った日本列島。10月に入っても気温は下がらず、6日までの平均気温は関東甲信地方や近畿地方などで、10月上旬としては集計を始めた昭和36年以降で最高となっている。
 7日も各地で気温が上昇。927ある観測点のうち24道府県の78地点で10月の観測史上最高を更新した。
 熊本県玉名市では33・2度を記録。30度以上の真夏日は131地点で、10月としては平成22年の集計開始から最多だった。
 気象庁によると、東海上には現在、8月前後にしか見られないような発達した太平洋高気圧が張り出しており、日本全体が暖かい空気に覆われている。これは、9月以降に多数発生した台風によって起きた気流が、高気圧の発達を助けてきたためという。台風23号や24号が、九州などに暖かい空気を送り込んだことも影響したようだ。
 さらに今年は偏西風が日本付近で北へ蛇行し、例年なら冬に近づくにつれて日本列島に向け下がってくる冷たい風が北にとどまっていることも、高温の一因となっているという。
 気象庁によると、週明けにいったん気温が平年並みに下がるところもあるが、それも一時的で、来週末ごろまで再び暑い日が続く見込みだ。

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