暗躍する“闇の仲介人”の存在 本業では売れていない分仲介で利ざやを稼ぐ

事務所を通さずに行う闇営業では“闇の仲介人”の存在がある。14年12月に詐欺グループの忘年会などを仲介して吉本興業から契約解消されたカラテカ入江。今回のケースで「スリムクラブ」や「2700」に声を掛けた“闇チュー”はモノマネ芸人Bだった。

 関係者は「本業ではあまり売れていないので、つい闇営業のうまみにはまる。仲介で利ざやを稼ぐことがある。そんなことを繰り返しているうちに素性のよく分からない人物とも軽い感じで仕事をしてしまう」という。知らず知らずのうちに反社会的勢力につけ込まれる実態。そこには闇営業の本当の“闇”が隠れている。

 詐欺グループの忘年会では入江が正規営業の相場より「格安」で雨上がり決死隊の宮迫博之やロンドンブーツ1号2号の田村亮らを呼び、自身が半分以上のギャラを受け取った可能性も浮上した。自身の裁量でギャラを決めるため、こんなに実入りのいい仕事はない。

 だが、芸能事務所では黙認しているケースが少なくない。個人の人脈による結婚式やパーティー、地方営業など「全ての実態をチェックするのは難しい。個人の人脈による仕事は許可している」(芸能事務所スタッフ)という。

 タレントの間では「直(ちょく)」「直営業」「内職」「ショクナイ」と呼ばれるほど「闇営業」は身近でもある。ある芸人は「親しい知人に誘われた場所に反社会的勢力がいたとしても見かけでは分からない」と話す。「キャバクラなど不特定多数が集まる飲み屋が要注意。みんなで撮影して後で反社だったと言われても分からない」と眉をひそめる。暗躍する“闇チュー”が呼び込む闇。個人で対応するには危険がつきまとう。

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