最も健康に悪い職業トップ20

このランキングは、アメリカの労働省職種情報ネットワークが974の職業を、6つの健康リスク(汚染物質との接触、危険な条件にさらされる、病気や感染症との接触、放射線にさらされる、軽い火傷や切り傷、咬傷のリスク、座る時間)から分析し、スコアをつけたもの。

スコアが高いほど、健康リスクが増すことを示します。いまの職業は何位に入っているのか、チェックしてみましょう。

■19位:石油・ガス・鉱山の作業ユニットオペレーター(総合スコア53.7)

石油・ガス・鉱山の作業現場で、装置を操作する仕事です。作業場で汚染物質にさらされるリスクや、作業中に軽度の火傷や怪我をする危険性があります。

■19位:化学プラントシステムオペレーター(総合スコア53.7)

化学製品を生産する施設で、工程を管理し、機械システムを操作する仕事です。危険な物質を扱う環境であり、作業中に怪我を負うリスクもあります。

■17位:救急救命士(総合スコア54.0)

傷病者に救命処置を行い、医療施設に搬送する仕事です。病気や感染症にさらされるだけでなく、現場によっては汚染物質と接触する可能性があります。

■17位:連続採鉱機作業員(総合スコア54.0)

掘削機を操作し、鉱山から石炭や金属、石などを引きはがし、それをコンベヤーまたは運搬機に乗せる作業を行います。汚染物質にさらされるリスクが高く、危険を伴う作業も多い仕事です。

■16位:耐火物の修理工(総合スコア54.8)

火炉や窯、溶銑炉、ボイラー、転炉、均熱炉などの設備を作り、修理作業を行います。汚染物質に接するリスクや、作業中に火傷や切り傷などの怪我を負うことがあります。

■15位:ごみ収集者(総合スコア55.0)

リサイクル可能材料や廃棄物を集め、トラックに入れる仕事です。有害物質や廃棄物を取り扱うため、危険が伴います。

また長時間の運転で座りっぱなしになることで、健康へのリスクを高めます。長時間座り続けることで、寿命が縮むという研究結果もあります。

■14位:原子力装置運用技術者(総合スコア55.2)

生産活動または、原子力の研究のため、原子力エネルギーの使用、コントロール、放出に用いられる装置を操作します。放射線や、危険な仕事環境により健康を害するリスクが高まります。

■12位:医療機器の準備スタッフ(総合スコア55.7)

医療機器や実験装置の用意、殺菌、設置、洗浄を行う仕事です。洗浄剤や化学物質を使用するため、健康上のリスクがあります。

■12位:航空機パイロット(総合スコア55.7)

憧れの職業としてあげられる航空機パイロット。乗客の命や貨物の安全を担う仕事です。国際線のフライトなどで長時間座り続けることは、健康問題に影響します。

■11位:デリック運転手(総合スコア56.0)

荷物を吊り上げるときに使う、クレーンの一種であるデリックを操作する仕事です。作業現場では、汚染物質にさらされる恐れがあります。

■10位:外科助手、医療助手(総合スコア57.3)

医師や看護師の指示のもと、外科手術を手伝います。病気の患者と接するため、病気やウイルス感染のリスクが高くなります。

■9位:定置機関運転技師、ボイラー取扱者(総合スコア57.7)

エンジンやボイラー、または他の機械設備の操作やメンテナンスを行う仕事です。汚染物質との接触の危険や、作業中に火傷や切り傷を負うことがあります。

■8位:浄水、廃水処理場のオペレーター(総合スコア58.2)

廃水処理のために、工程管理や、機械の操作を行います。工場などからの廃水に含まれる、汚染物質にさらされるリスクがあります。

■7位:組織学技師(総合スコア59.0)

顕微鏡検査と診断を行う病理学者ために、病気の患者から採取した組織のプレパラートを準備する仕事です。病気や感染症の発生リスクがあります。

■6位:入国審査官、税関検査官(総合スコア59.3)

出国、入国する人や運送業者、荷物の検査を行う仕事です。人やものと直接接触するため汚染物質にさらされる危険性があり、病気や感染も考えられます。

■5位:足治療医(総合スコア60.2)

足の変形や病気を診断し、治療する足の専門家。患者と接触する仕事のため、感染や発病の危険性、また放射線や汚染物質にさらされるリスクもあります。

■4位:獣医(総合スコア60.3)

病気や怪我をした動物の診断と治療、病の研究を行う仕事です。感染症や汚染物質への接触、また治療中に切り傷や咬傷を負う危険性があります。

■3位:麻酔専門医(総合スコア62.3)

麻酔の専門医は、手術の際に患者に麻酔をかけ、術中や術後に麻酔の管理を行います。汚染物質、病気や感染症に接触するリスクがあります。

■2位:フライトアテンダント(総合スコア62.3)

華やかに見えるフライトアテンダントが2位にランクイン。機内で多数の乗客と接する仕事のため、病気発症や感染のリスクが高くなります。

■1位:歯科医、歯科助手(総合スコア65.4)

1位は意外にも、歯の異常の検査や診断、治療を行う歯医者でした。

理由は、病気やケガをしている患者を診断、治療するときには汚染物質に触れるリスクがあるから。また長時間の座りながらの業務も、健康への影響につながります。

上位を見ると、医療に携わる仕事が多いようです。また長時間座り続けることも健康に害を及ぼす可能性が高いため、デスクワークの人は意識して立つ、動く時間を増やすようにしたいですね。

(文/椎名恵麻)

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