厚生労働省は15日の2015年度の最低賃金に関する小委員会で、各都道府県の最低賃金と生活保護の水準に関する最新データを公表した。それによると、最低賃金で働く人の手取り収入が生活保護の受給額を下回る逆転現象はなく、全都道府県で最低賃金が生活保護を上回った。
データは、最低賃金が14年度、生活保護が13年度を使用した。13年度の比較では、北海道で5円の逆転現象があった。厚労省は今月下旬の小委員会で15年度の最低賃金(時給ベース)引き上げの目安を示す予定。
同日の小委員会では、労働者代表として出席した連合幹部が「最低賃金が生活保護を上回る状態となったことはゴールではなく、スタートだ」との認識を示した。その上で、全都道府県で最低賃金が800円に届くよう大幅な引き上げを求めた。