最大規模の「太陽フレア」連続観測 11日に通信障害起こす磁場嵐、オーロラの可能性

大規模な太陽表面の異常爆発「太陽フレア」が8~9日にかけて連続で観測され、11日にも通信障害を引き起こす「磁気嵐」が発生するのではないかと警戒が広がっている。国立研究開発法人「情報通信研究機構」(NICT)によると、観測されたのは5つの分類のうち最大規模に当たる「Xクラス」の太陽フレア。これを受け、SNS上では専門家が磁気嵐によるオーロラや通信障害の発生を予測する声が挙がった。 【写真】過去に撮影された大規模な太陽フレア 太陽フレアが発生するとエックス線などの強い放射線や電気を帯びた粒子を放出し、規模が大きいと地球の磁場が乱れる磁気嵐が起きる。その規模は発生するエックス線の強度によって最大のX、M、C、B、Aの順に5段階に分類され、段階が一つ上がる度に規模は約10倍強くなる。 NICTが10日までに臨時情報として、8~9日までにXとMクラスの太陽振れが4回発生したと公表。これを受け宇宙物理学者の柴田一成氏は10日、自身のX(旧ツイッター)に、最初の衝撃波が日本時間で11日午前7時頃「地球に衝突!」と投稿。米海洋大気局(NOAA)が磁気嵐の発生を予報していることを紹介した。 天文学者の阿部新助氏も自身のXで、「5/11早朝に日本でも低緯度オーロラが発生する可能性と強烈な磁気嵐による通信障害の可能性」と指摘した。 海外では過去に太陽フレアによる被害が出ており、米国やカナダ、スウェーデンで停電やレーダー障害などが確認されている。 総務省によると、太陽は約11年周期で活動が活発な活動期と静穏期を繰り返しており、2025年頃に活動期を迎えて大規模な太陽フレアが起こる可能性を指摘。最悪の場合、携帯電話が2週間に渡り断続的につながらなくなるなどの被害を想定している。(西村利也)

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