朝食なし、脳出血リスク36%増=血圧上昇原因か―大阪大など

朝食を食べる回数が週2回以下の人は、毎日食べる人に比べて脳出血の危険性が36%高まるとの論文を、磯博康大阪大教授と国立がん研究センターなどのチームが4日までに米医学誌に発表した。
朝の欠食が肥満や高血圧につながる恐れのあることは知られているが、さらに脳出血の危険性も高まると確認されたのは世界で初めてという。磯教授は「朝食を食べないと、朝の血圧が上がるためと考えられる」と述べた。
チームは全国8県に住む45~74歳の男女8万2772人を1985~2010年まで追跡調査した。
この間、脳出血を発症したのは1051人。調査開始時に朝食回数を週に0~2回と答えていた人は、毎日取る人に比べ脳出血になる確率が36%高かった。欠食の頻度が高いほど危険性は高まった。
脳梗塞などと合わせた脳卒中全体の危険性も18%高かったが、脳梗塞単独では差はなかった。磯教授は「脳出血に比べ、高血圧の影響が小さいためではないか」と分析している。
欧米では朝の欠食が心筋梗塞の危険を高めると報告されているが、今回の調査で差は見られなかった。日本人には肥満が少なく、心筋梗塞も少ないことが原因の可能性があるという。

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