東京都は17日、大規模地震が起きた際の家屋の倒壊や火災の危険度などを地域別に5段階で評価した「危険度マップ」を発表した。地盤が弱く木造住宅が密集する23区東部を中心に危険度が高く、都は「木造密集地域や道路の狭さが危険性に表れた」としている。
都内を町丁目単位の5133地区に分け、震度5強以上の大きな揺れによる被害を想定した。地区ごとに(1)建物の築年数(2)木造家屋の割合(3)地盤の強さ(4)消防車が通れる道路の有無などを数値化して、「火災」「建物倒壊」をあわせた危険度を分析した。
その結果、最も危険度が高い「5」の地域は84地域(1・6%)だった。23区東部の足立区や荒川区で木造住宅が密集する地区が中心だった。次に危険度が高い「4」は23区東部や大田区南部などの284地区(5・6%)、「3」は杉並区や中野区などの813地区(15・8%)だった。
マップの改定は5年ぶり。東日本大震災を受け、周辺の道路整備や耐震改修の状況を反映した結果、道路の狭い杉並区の一部などで前回より危険度が上がった。「火災」だけの危険度でみると、足立区などで建物の7割が全焼するとされた地区もあった。
結果は都のホームページ(http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/home.htm)で公開している。