「CEATEC JAPAN 2010」が10月5日に千葉・幕張メッセで開幕し、各社が3Dテレビなど新製品や新技術を競っている。TDKは、裏側が透けて見える有機ELディスプレイを出展。携帯電話への搭載を想定しているという。京セラも、シースルーの携帯電話コンセプトモデルを展示。未来の携帯は“スケスケ”になるかも!?
TDKの有機ELディスプレイは、薄いフィルム状で曲げられるタイプと透けるタイプの2種類。曲げられるタイプは3.5インチで、厚さが0.3ミリ以下、256×64ピクセル表示。腕時計や体に装着する健康器具への搭載を想定しており、カラーとモノクロ表示の2タイプを展示していた。
透けるタイプは2.4インチ、320×240ピクセル(QVGA)表示で、カラー映像を表示できる。透過率は50%で、ディスプレイの裏側にあるものが透けて見える。
携帯電話への搭載を検討。「携帯のカメラで撮影する際、ディスプレイから透けて見える被写体をチェックしながらシャッターを切れて便利」と説明員は話す。来年初めごろに量産を始める計画だ。
未来の携帯電話をイメージしたコンセプトモデルとして京セラが出展している端末もスケスケだった。長方形で、黒っぽい色の透明なディスプレイに、「Twitter」のT、「Facebook」のFとおぼしきアイコンが浮かんでいた。ボタンもなく、すっきりしたデザインだ。
端末を街並みに向けてかざすと、透明なディスプレイにスポット情報が表示される――そんなコンセプトモデルも展示していた。どちらも商品化の予定はないが、携帯のデザイン性を高める方法の1つとして提案するため、透明な端末を展示したという。
富士通のブースでも、未来の携帯電話をイメージしたコンセプトモデルを見つけた。長方形で表と裏にディスプレイが付いている斬新なデザイン。例えば、表のディスプレイでメールの本文を読んだ後、裏返して、別のディスプレイで添付写真をチェックする――といった使い方を提案している。【宮本真希,ITmedia】