住宅ローン仲介大手アルヒ(東京)は19日、宮城県内の鉄道の駅周辺地域を対象とした「本当に住みやすい街大賞2023in宮城」を発表した。1位は仙台市地下鉄南北線の富沢駅(太白区)。商業施設が相次いで開業した点や、市中心部へのアクセスの良さが評価された。
上位10駅は表の通り。住宅評論家の桜井幸雄氏、県不動産鑑定士協会会長の小竹潤氏が選定委員を務めた。アルヒの住宅ローン利用客の購入物件データを基に住環境、交通の利便性、教育環境、価格相場、将来性の五つの基準を5段階で評価した。
富沢駅西側で土地区画整理事業が終わり、二つの商業施設が開業。小竹氏は「駅周辺に遊歩道や子どもの遊び場もある。高層の建物も少なく、閑静な住宅環境を維持している」と説明した。
2位の市地下鉄南北線泉中央駅(泉区)は若い世代に人気があった。3位の同北四番丁駅(青葉区)は商業地が近く、東北大農学部雨宮キャンパス跡地の開発を見通して住宅を購入する動きもあるという。
アルヒが宮城県のランキングを作成したのは2020年に続き2回目。10位に入ったJR古川駅は東北新幹線で仙台駅まで約15分で移動できる利便性や、周辺で再開発が進んでいることが影響した。小竹氏は「数年後に順位を付けた場合、今回以上に仙台市外の街の駅が上位に入る可能性がある」との見方を示した。