秋の味覚といえばマツタケ。でも、なかなか高くて手が出ない…という方もいらっしゃると思います。そんな中「まるでマツタケ」と、あるきのこの人気が沸騰!
その名も「松きのこ」…。一体どんなきのこなのか、調べてみました。
■見た目だけでなく、香りも似てる
向かったのは、名古屋から車で1時間半、愛知県新城市の道の駅「もっくる新城」。
清水亜里沙アナウンサー:
「ありました、松きのこ。これが噂の……なんかマツタケに似てます」
話題の「松きのこ」は、小ぶりなマツタケのような形。気になる値段は、1パック500円!国産のマツタケと比べると10分の1以下の値段ということで、お客さんがどんどん手を伸ばしていました。
購入したお客さん:
「試食コーナーで食べて美味しかったから買ってみようかなって」
確かに試食コーナーには人だかりが…。気になる香りと味を食べた人に聞いてみると?
松きのこを試食した男性:
「においがマツタケっぽい。風味があるのでおいしいですね」
試食した女性:
「見た目はマツタケかと思った。今までに食べたことのない味」
試食した別の男性:
「口の中の香りがマツタケっぽい」
風味があっておいしい、と評判は上々!半年前から販売をはじめたところ、大人気に。この日も開店からわずか2時間であっという間に売り切れました。
もっくる新城 駅長・田原直さん:
「売り上げは他のきのこと比べてダントツで多く、3倍くらいあります。一度食べていただけると必ず気に入っていただけるきのこだと思います」
■実はもともとシイタケだった
東海3県で栽培しているのは1軒だけで、新城市内の栽培農家に行ってみました。
清水アナ:
「もう香りがすごいですね、マツタケのようなかぐわしい香りがします」
松きのこは、外ではなく室内で作られていました。去年の11月頃から、本格的に松きのこの自家栽培を始めたこのきのこ園では、1日に5キロから10キロほどを出荷しています。なぜ、新城で松きのこを栽培しているのでしょうか?
鳳来寺 山麓きのこ園 中田靖人さん:
「広島の世羅きのこ園を見学して、このきのこに興味を持ったからです」
松きのこは、もともと、広島のきのこ園がマツタケに代わるきのこを人工栽培したい、とシイタケを品種改良して作ったもので、どうしても新城で栽培したいと菌を譲ってもらったそうです。
■松きのこ、こうやって食べたい!
“香り”はマツタケ、“味”はシイタケといわれる松きのこ。どんな料理が向いているのか…。新城市内で松きのこが食べられる茶房鳳来で出しているのが「炊き込みご飯」です。
香りを楽しむ炊き込みご飯、松きのこはダシとの相性がよく、炊き込みご飯によくあうそうです。そして天ぷらもおすすめ。油で揚げて香りを閉じ込め、さらに独特の食感も楽しめます。
栽培農家の中田さんが一番オススメだというのは、シンプルな「炭火焼」。ちなみに松きのこは生でも食べられるので、炭がない場合は軽くあぶるだけでもおいしいそうです。(※炊き込みご飯と天ぷらは事前に予約が必要。炭火焼は販売していません)
松きのこの魅力をもっと皆に知ってもらいたいと願っている中田さん。「まだまだ認知度は低いので、大勢の方に試食してもらって、名前と味だけでも覚えてほしい」と話していました。
ちなみに、この松きのこは、もっくる新城のほか、こんたく長篠(愛知・新城市)、フードオアシスあつみ(愛知・田原市、豊川市、豊橋市)でも販売されています。