村井宮城県知事「五輪中止含め慎重判断を」 県内が男女サッカー競技の会場、組織委の対応を注視

新型コロナウイルス感染症が広がる中、宮城県内が男女サッカー競技の会場となる東京五輪について、村井嘉浩知事は16日の定例記者会見で「予定通り開催してほしいが、中止を含めて慎重に考えてほしい」と述べ、大会組織委員会などの対応を注視する考えを示した。
 20日に東松島市に到着する聖火を東日本大震災の被災地で巡回展示する「復興の火」の関連行事が縮小されることには「将来ある子どもたちに参加してほしかったが、見送りは筋が通っている」と話した。
 村井知事は新型肺炎の拡大に伴う経済への影響にも言及。県内の旅館や飲食店関係者から聞いた話を披露し「2008年のリーマン・ショックより深刻だと受け止めている。相当な対策が必要になる」と語った。
 国が経済対策を出した場合の対応を問われ、「すぐに計画を立て事業化する。(必要な時は)県議会に臨時会開催を求めたい」と説明。6月定例会を待たずに関連予算の編成、提案を行う可能性を示唆した。
 県内の小中高校などでは2日以降、臨時休校の措置が続く。村井知事は「春休みまでは要請する。発生状況を見ながら考える」と当初方針を繰り返した。
 名取市閖上地区を襲った津波を巡る訴訟は12日に和解が成立した。「訴訟が一段落しても、全てが終わるわけではない。被災者の心の復興に向けた取り組みを進める」と強調した。

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