村井氏あす3選出馬表明 政党推薦求めず 宮城県知事選

任期満了に伴う知事選は、10月10日の告示(27日投開票)まで1カ月となった。3選を目指す意思を固めた現職の村井嘉浩氏(53)は、11日の県議会9月定例会代表質問で正式に立候補を表明する。立候補の表明は村井氏が初めて。東日本大震災からの復興には党派を超えた協力が必要だと考え、2009年の前回知事選と同様、政党の推薦を求めない方針だ。
 複数の関係者によると、村井氏は「幅広い支援を受けたい」として自民党県連、公明党県本部に推薦を求めない考えを伝えた。県議会会派の自民党・県民会議、公明党県議団には、勝手連的な支援で臨んでほしいと希望している。
 05年の知事選では自民党推薦の無所属候補として初当選したが、民主党に政権が移った直後の09年は、政党の推薦を求めず「県民党」を掲げた。今回も同様の態勢で選挙戦に挑む見通し。
 昨年12月の衆院選で自民党が政権に復帰したものの、村井氏が「県民党」の立場を変えない背景には、新たな支持層を開拓する狙いがあるとみられる。
 09年に推薦候補を立てた民主党県連は、党勢回復を優先させるべきだとの声が内部に根強くあり、候補者の擁立見送りが確実な情勢だ。
 関係者によると、村井氏は民主党県連の関係者にも接触し、協力関係が構築できるかどうか模索している。第三極勢力のみんなの党や日本維新の会の関係者とも連携の可能性を探っている。
 村井氏は9日の定例記者会見で「立候補をするかどうかの意思は固めたが、まだ公表できない。(政党の推薦については)話をする時期にない」と述べるにとどめた。
 知事選をめぐっては、前回推薦候補を立てた共産党県委員会が支持労組や市民団体と連携し、候補者の擁立を検討中。選挙活動の態勢づくりや人選を急いでいる。

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