文系の学生でもできる」
【小樽】小樽商科大の学生が、仮想現実(VR)技術を活用したオープンキャンパスプロジェクトに取り組んでいる。キャンパスの3次元画像を製作し、無償配布するVRゴーグルで高校生らに学内見学を疑似体験してもらう。中心となっている4年生増田優作さん(22)は「文系の学生でもITを活用したモノづくりができると示したい」と話し、3月中旬の開始を計画している。
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メンバーは同大の木村泰知教授(社会情報学)のゼミが運営する学生企業「SEA―NA」(シーナ)とモノづくりサークル「創作活動部」の有志の学生8人。両方に所属する増田さんがプログラミングや3次元画像データの処理にたけている後輩の存在を知り「母校のPRにつなげよう」と昨年9月にこのプロジェクトを始めた。
現在、キャンパスの映像やガイド役となるキャラクターの3次元画像を製作中だ。完成した画像を見られるアプリは、大学見学を希望する高校生にスマートフォン(スマホ)にダウンロードしてもらい専用ゴーグルに取り付けて、視聴してもらう。顔の傾きなどに合わせて、映像が流れる仕組みで学内を歩いて大学会館や図書館、講義棟などの外観を見学している雰囲気を体感できる。「全国的にもないのでは」
木村教授は「道内の大学で同様の取り組みは聞いたことがない。全国的にも、キャンパスを3次元画像化した大学案内はないのでは」と話す。画像を見られるアプリやゴーグル配布の案内は3月中旬に同大の高校生向けホームページで行う。
ゴーグル200個の購入・郵送費として15日からインターネットで支援金を募るクラウドファンディング(CF)を行っている。目標額は50万円。増田さんは「実際に足を運びづらい道外の高校生にも樽商大をアピールしたい」と協力を呼び掛ける。CFは専用サイトhttps://actnow.jp/project/virtual-ouc/detailで2月15日まで受け付ける。