来春開校「トヨタ東日本学園」 東北の高卒者15人採用

 トヨタ自動車は4日、宮城県大衡村に企業内訓練校として来年4月開校する「トヨタ東日本学園」の概要を発表した。セントラル自動車の敷地内に設け、定員は30人で、東北の工業高の新卒者を1年間、地元企業の従業員を最長1年受け入れる。初年度の新卒者は15人を採用する。
 トヨタは7月、セントラルと関東自動車工業(神奈川県横須賀市)、トヨタ自動車東北(宮城県大和町)を統合させ、「トヨタ自動車東日本」を設立する予定。訓練校に入る新卒者は新会社の社員との位置付けで、卒業後は全て生産現場に配属される。
 トヨタ東日本の初代社長に就任予定の白根武史トヨタ専務役員は4日、セントラルで記者会見し、「小型車生産で世界に勝てる人材を育てたい。(新会社も含め)地域に密着し、東北の一翼を担う」と述べた。
 訓練校に設けるのは製造設備科のみ。生産技術と設備の高度化への対応などを学ぶ。現セントラルの完成車製造ラインでの応用実習も重ねる。
 校舎はセントラル北側に建設する。鉄筋2階で太陽光発電設備なども備える。7月に着工し、12月の完成を目指す。総工費は約10億円。
 訓練生に学費はなく、社員の給与体系に合わせた「生徒手当」が支給される。全員が入る寮は大衡村内に新築する。1期生の募集は7月に開始する。
 トヨタによると、トヨタ東日本学園はグループ企業の主な訓練校としては12校目となる。

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