来春高卒者、「宮城県外企業へ」大幅増 就職内定率47%

 来春の宮城県内の高校卒業予定者の就職内定率は47.4%で、前年同期を7.6ポイント上回ったことが16日、県教委のまとめで分かった。東日本大震災で被災した地元企業の採用縮小に伴い県外志向が強まり、県外企業に内定した生徒が大幅に増えた。
 卒業予定者2万84人のうち4892人が就職を希望し、10月末現在で2317人が内定を得た。県内企業への内定者は1565人と内定者全体の67.5%を占め、県外は752人で32.5%だった。前年同月に比べ、県外の割合が6.9ポイント増と大きく伸びた。
 学科別の内定率は(1)工業70.1%(5.4ポイント増)(2)水産58.1%(7.2ポイント増)(3)総合54.6%(11.8ポイント増)―の順に高い。前年同期の内定率が27.6%だった農業科は就職指導の強化が奏功し、12.6ポイント増の40.2%となった。
 就職希望者の内訳は県内3780人、県外1112人。県内77.3%、県外22.7%の割合だった。県外希望は前年同期を7.4ポイント上回った。
 未内定者は2575人。県などは22日、県経営者協会など経済5団体に採用枠の確保を要請するほか、12月5日までに「就職達成セミナー」を県内6地域で10回開くなどして支援に当たる。

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