東京で感染拡大 インフルも報告、同時流行懸念

東京都は23日、新型コロナウイルスの感染状況を分析するモニタリング会議を都庁で開き、減少傾向が続いていた7日間平均の新規感染者数が5週間ぶりに増加に転じたことを明らかにした。インフルエンザにより都内の公立小学校で学年閉鎖の措置がとられたことも報告され、新型コロナとインフルエンザの同時流行に対する懸念も示された。

厚生労働省に対策を助言する専門家組織は23日の会合で、20都府県で直近7日間の新規感染者数が前週を上回ったと報告した。

都によると、直近7日間を平均した1日当たりの新規感染者数は5月18日時点で約3588人となって以降、4週続けて減少。6月15日時点で1542人まで下がったが、22日時点では約1698人に増加した。

小池百合子知事は「今一度気を引き締めて、基本的な感染防止対策を徹底し、3回目のワクチン接種のさらなる促進が必要だ」と述べた。

また、都などによると、立川市内の市立小学校で3年生の男女14人がインフルエンザに感染し、今月21〜22日の2日間、3年生を学年閉鎖とした。都内の公立学校でインフルエンザによる臨時休業措置がとられたのは令和2年3月以来。

モニタリング会議終了後、賀来満夫・東北医科薬科大特任教授はオーストラリアでインフルエンザの流行が始まっていることに触れ、「世界的にこの2年間ほど、ほとんど(インフルエンザの)流行がなく、社会全体で免疫が落ちている可能性がある」と指摘した。

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