仙台経済同友会が22日、仙台市に提出した「仙台まちづくり提言」は、新型コロナウイルス禍を踏まえ、東京一極集中是正の受け皿として若者を引きつける必要性を指摘した。中心となる定禅寺通と国分町周辺の再開発などを求めた。
定禅寺通については規制緩和による歩行者天国の実施や、大小さまざまなイベントの常時開催を要望した。市が整備する新たな音楽ホールも回遊性とにぎわい創出を考慮し、定禅寺通周辺が望ましいとした。
コロナ禍による来客減で多くの店舗が休業・撤退する国分町通については、従来の繁華街としての在り方に加え、家族層など「あらゆる世代が安心安全に過ごせるまちに変革すべきだ」と強調。再開発の手続きや規制への対応を1カ所で相談できる部局横断型の「まちづくりコンサルティング窓口」の設置も求めた。
同友会は年明けにも、会員企業の大手デベロッパーを交えた専門委員会を設置すると明らかにした。市の担当部局と連携し、コロナ禍に対応したまちづくりのグランドデザインの具体化を進めるという。
同友会のまちづくり委員長を務める菅原裕典常任幹事(清月記社長)は「市がスピード感を持って動き、仙台のシンボルである定禅寺通を年中通して市民が憩える場所にしてほしい」と語った。