東京五輪の聖火、福島からスタート 都道府県ルート決定

 2020年東京五輪の聖火リレーが12日、福島県からスタートすることが決まった。リレー期間は3月26日から五輪開幕の7月24日まで、移動日を含め121日間。ゴールの開催都市・東京都まで47都道府県を駆け巡る。東日本大震災、原発事故の影響で県外避難者がなお3万人を超す被災県を起点とし、大会が掲げる「復興五輪」を強く印象づける。

大会組織委員会が同日、政府や東京都、全国知事会の代表者らを集めた調整会議で了承を得た。組織委は47都道府県に各地の特色や魅力を生かした詳細なルートを年内にまとめるよう要請。19年夏までに確定させる。

聖火リレーのコンセプトは「希望の道を、つなごう」。スタート地点は1964年の東京五輪と同じく沖縄とする案も出ていたが、復興五輪の趣旨やコンセプトを踏まえ福島に決まった。組織委幹部は「困難を乗り越えられる力、不屈の精神を全国に受け継ぐ聖火リレーにしたい」と話した。

聖火リレーは福島から北関東や東海、近畿、四国、九州南部の各地方などを通ってフェリーで沖縄まで南下した後、中国、北陸、東北地方などの日本海側を中心に北海道まで北上。太平洋側を再び南下し、宮城から移動日を挟んで高速道を通って静岡に移動、首都圏などを経て東京都に入る。

都道府県別の日程は東京が15日間で、岩手、宮城、福島の東日本大震災の被災3県と複数の会場を設ける埼玉、千葉、神奈川、静岡4県は3日間。その他の39道府県は2日間となっている。

聖火はリレー開始前に被災3県に運び込まれ、「復興の火」として展示されることも決まっている。全国を巡った後は、7月24日の開会式で聖火台に点灯される。

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