アジア初の五輪となった1964年の東京大会開幕から10日で50年を迎えた。
開会式会場となった国立競技場(東京都新宿区)では、同日午前、戦後日本の復興をかけた祭典のシンボルとなった聖火台が、2020年大会に向けた競技場の建て替えに伴い、取り外された。節目の日を選んで撤去された聖火台は、東日本大震災の被災地・宮城県石巻市に貸し出され、半世紀を経て震災復興の“ともしび”となるという。
競技場のバックスタンド中央最上段にある聖火台は直径、高さともに2・1メートルで、重さ2・6トン。58年に鋳造された。64年の開会式で、最終聖火ランナーの坂井義則さん(9月に死去)がトーチを掲げて火をともした場面は、世界に中継され、大会の象徴になった。