2日の東京株式市場は朝から全面安となった。日経平均株価は一時、前日比2000円超急落し、3万7000円を大きく割り込んだ。米国で景気減速不安が強まり株価が大幅に下落、東京市場でも幅広い業種が値下がりした。午前の終値は1864円48銭安の3万6261円85銭だった。このまま大引けまで推移すると、1990年4月以来、過去3番目の大きな下げ幅となる。
1日は欧州市場の主要株価指数も総じて安かった。2日は韓国や台湾、オーストラリアの株価も下落して始まるなど、世界同時株安の様相を呈している。
1日の米国市場では、サプライ管理協会(ISM)による米製造業購買担当者景況指数(PMI)など経済指標が総じて景気減速を示唆する内容となり、投資家心理を冷やした。米市場では主要株価指数がそろって大幅下落したため、東京市場も売りが優勢になった。
外国為替市場における最近の急速な円安の修正も日本株の重し。市場では「円安による業績上振れ期待がはげ落ち、日本株は米国株に比べても下落率が大きくなった」(大手証券)との声も出ていた。