東京都は1日、都内で新たに66人の新型コロナウイルス感染が確認されたと明らかにした。うち、重症者1人、感染経路不明は38人。これまでの感染者合計は587人となった。都内では前日の3月31日に、日ごとの数として最多となる78人の感染が判明するなど増加傾向が継続している。
66人の年代別の内訳では60歳未満が56人を占め、中でも20~40代が計44人に上っている。29日判明分では、68人中20代が19人、30代が24人。31日は78人中20代が15人、30代が21人と、若年層の増加傾向が目立っている。基礎疾患を持つ高齢の感染者が重篤化しやすいと考えられてきたが、世界では若年層の死亡例も続いている。若年層の感染増加について、都の担当者は「軽症の方が受診するようになった結果ではないか。軽症者を早めに見つけて感染を食い止めることで重症者を少なくしたい」と述べた。
若年層への感染拡大などを踏まえ、東京都教育委員会は、臨時会を開き、都立の中等教育学校や高校などの休校措置を大型連休最終日の5月6日まで継続することを決めた。入学式や始業式は規模を縮小し、感染予防策を講じた上で実施。休校中は自宅学習のために情報通信技術(ICT)を活用するとしている。公立の小中学校を所管する市区町村についても、都の取り組みを参考にすることを強く要請。学校を再開する場合は感染予防を十分講じるよう求めた。
小池百合子知事(67)は「ゴールデンウィークまで厳しい日々が続くが、一日でも早く安心できる材料を見つけていきたい。休校の間も、いろんな学びをしてもらえるような環境を整える」と話した。
また、都主催のイベントの中止や延期のほか、都立の動物園や美術館などを休みにする措置を5月6日まで継続することも発表した。