東京都の人口は平成32年の1336万人をピークに減少に向かい、約50年後の72年には現在より2割減の1036万人になることが都の推計で分かった。高齢化も一層進行し、現役世代1.4人で1人の高齢者を支えることになる。都は推計を基に、少子高齢化対策を重要課題の一つとした新たな長期ビジョンを策定する。
東京都によると、東京五輪が行われる2020年には都外からの転入による人口増が死亡などによる人口減を上回るため、人口は増加し1336万人になると推測。その後は減少に転じ、平成52年には1242万人、72年には1036万人になるとしている。
団塊世代と団塊ジュニア世代の人口の多い年齢層が高齢化し、少子化も進行。65歳以上の老年人口の割合は、22年の20%から72年には39%へと上昇する。
とくに、75歳以上は22年の122万人から72年には260万人と2倍以上に増加。22年は現役世代3・3人で1人の高齢者を支えていたが、72年には1・4人で1人の高齢者を支えることになるという。
東京都は「従来の枠組みにとらわれず、少子高齢人口減少社会に備えた改革を加速したい」としている。