東北、住宅着工5月70%増 被災3県で高い伸び

 国土交通省がまとめた5月の新設住宅着工戸数によると、東北6県の総数は4183戸となり、東日本大震災で落ち込んだ前年同月を70.9%上回った。前年超えは5カ月連続。4月に続いて4000戸を超え、被災した住宅を再建する動きなどが着工増につながっている。
 県別の着工戸数は表の通り。前年同月比は震災被害の大きい岩手、宮城、福島3県で高い伸び率を示した。青森、秋田も前年を上回り、山形は微減だった。
 種類別は6県全体では、持ち家が65.2%増の2597戸となり、震災以降では昨年8月(2727戸)に次ぐ。県別では宮城が約3.2倍の775戸、福島が約2倍の609戸、岩手が68.3%増の367戸など。
 分譲住宅は東北全体で約2.2倍の403戸。うち一戸建ては79%増の324戸、前年同月に着工がなかったマンションは79戸で全て宮城だった。
 アパートなど貸家は67.2%増の1149戸で、岩手(179戸)、宮城(503戸)は前年から2倍以上に増えた。
 住宅金融支援機構東北支店は「震災前の2010年度と比較しても着工数は多い。被災した住宅の再建はまだまだ増えるとみられる。当分はこの傾向が続くだろう」とみている。
 全国の着工戸数は前年同月比9.3%増の6万9638戸で、4カ月連続で前年を上回った。

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