東北、新車販売2年連続増 復興需要堅調 12年度

 東北運輸局などが5日まとめた2012年度の東北の新車新規登録台数(速報値)によると、乗用車は前年度比2.9%増の22万361台で、2年連続の増加となった。東日本大震災で被災した車両の買い替えが進んだ11年度(18.3%増)よりも伸び率は鈍化したが、復興需要が堅調に続いたことを裏付けた。
 乗用車や軽自動車、トラックなどを加えた総数は45万2057台で、前年度を2万7933台(6.6%)上回った。台数は総数、乗用車、軽自動車いずれの部門でも2年連続の増加。
 県別の販売状況は図の通り。福島が乗用車、軽自動車で2けたの伸びを示した一方、宮城は前年度より40%以上増えた11年度の反動もあって両部門とも減少した。運輸局は「被災3県の復興のスピードが異なり、宮城の需要回復が早かったため」とみている。
 東北全体の乗用車のサイズ別では、3ナンバーの普通が8万9321台(前年度比0.9%増)、5ナンバーの小型が13万1040台(4.3%増)。軽自動車は18万4605台(8.4%増)で過去最高となった。
 12年度の車名別国内新車販売台数では、トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)が全量生産する小型ハイブリッド車(HV)「アクア」が、初の1位を獲得した。今回の小型、軽自動車の増加は、車体の小さい車両を好む消費者心理を反映していそうだ。
 3月の東北6県の登録台数(速報値)は、乗用車が前年同月比15.7%減の2万9885台、軽自動車は4.8%減の2万4597台で、ともに7カ月連続の減。運輸局は「昨年9月に終わったエコカー補助金の反動がいつまで続くかや、税制改革、燃料価格といった変動要素が多く、今後の予測は難しい」としている。

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