東北のコメ「やや良」 塩害影響見られず 15日現在

東北農政局は30日、東北6県の2012年産米の作柄概況(8月15日現在)を発表した。8月前半の出穂期前後の高温多照が影響し、6県全てで「やや良」(作況指数102~105)となった。この時期に6県そろって「やや良」以上を記録するのは、豊作だった1999年以来13年ぶり。
 東日本大震災の津波被害を受けて除塩して作付けした地域でも、塩害などの影響は見られなかった。地域別でみると、秋田県北と福島浜通り、福島会津の3地域で「平年並み」(同99~101)だったのを除き、全域で「やや良」となった。
 秋田県北は7月中旬、福島浜通りは8月前半に気温が低く推移した。福島会津は、田植えの省力化とコメの高品質化のため、株間を広くし、株数を減らす栽培法が浸透したことが影響した。
 各県の田植えの最盛期は、平年並みだった宮城を除き、大雪の影響で1~3日遅れた。穂の数は「やや少ない」の福島県以外は「やや多い」か「平年並み」だった。
 1穂当たりのもみの数は岩手、秋田、山形で「やや少ない」だったものの、穂数と1穂当たりのもみ数を乗じた全もみ数は「やや多い」か「平年並み」になった。登熟(もみの実入り)は、各県で順調に進んでいる。
 東北農政局は「今後も高温が続くと予想され、水管理に注意してほしい」と呼び掛けている。
 東北の地域別内訳は次の通り。
 【青森】やや良 青森、津軽、南部・下北
 【岩手】やや良 北部、東部、北上川上流、北上川下流
 【宮城】やや良 北部、中部、東部、南部
 【秋田】やや良 県中央、県南▽平年並み 県北
 【山形】やや良 最上、村山、庄内、置賜
 【福島】やや良 中通り▽平年並み 浜通り、会津
2012年08月31日金曜日

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