東北のコメ作況「やや良」 豊作基調、秋田は全国最高

東北農政局は30日、東北6県の2020年産水稲の作柄概況(9月15日現在)を発表した。東北の作況指数は103(前年同期比1ポイント減)の「やや良」(102~105)で、2年連続で豊作基調の見通し。秋田が105で北海道と並び全国で最も高かった。
 新型コロナウイルスの影響で外食用需要が減少しており、コメ余りから米価が下落する可能性がある。
 県別、地域別の作況指数は図の通り。青森、秋田、山形3県の日本海側は太平洋側より天候に恵まれ、作況指数が上向いた。
 穂数に1穂当たりのもみ数を乗じた全もみ数は、全地域で「多い」(平年比106%以上)か「やや多い」(102~105%)。懸念された7月以降の日照不足や高温期の影響も少なく、登熟(もみの実入り)は順調に進んだ。
 東北全体の10アール当たりの予想収量は、前年と同じ586キロ。県別では、19年産の10アール当たりの生産量が全国トップだった青森が623キロ(前年比4キロ減)、山形が621キロ(6キロ減)で前年に続き高水準で推移。秋田601キロ(1キロ増)、福島564キロ(4キロ増)、岩手558キロ(4キロ増)、宮城552キロ(1キロ増)と続いた。
 6県の総作付面積は前年比900ヘクタール減の41万1600ヘクタールと見込む。政府備蓄米や輸出用米への転換が進んだとみられ、主食用米は19年産比2500ヘクタール減の34万2100ヘクタールとなった。予想収穫量(主食用)は19年産比1万4000トン減の200万1000トン。
 県別の主食用作付面積と予想収穫量は次の通り。
 青森3万8300ヘクタール、23万8600トン▽岩手4万8200ヘクタール、26万9000トン▽宮城6万4500ヘクタール、35万6000トン▽秋田7万5300ヘクタール、45万2600トン▽山形5万6500ヘクタール、35万900トン▽福島5万9200ヘクタール、33万3900トン。

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