食品スーパーのマエダ(むつ市)、マイヤ(大船渡市)、おーばんホールディングス(天童市)、キクチ(相馬市)の4社は1日、10月に経営統合すると発表した。4社は、2010年8月に設立した共同仕入れ会社のマークス(仙台市)の完全子会社に移行する。7月31日にマークスと株式交換契約を結んだ。
4社は、人口減や大手進出で厳しさを増す経営環境を乗り越えようとマークスを設立、コスト削減を図りながら信頼関係を築いてきた。今後は店舗運営などのノウハウを共有して経営基盤をさらに強化し、成長を目指す。
4社は青森、岩手、宮城、山形、福島県に計68店舗を展開。14年度の年間売上高は計806億円を見込む。社名や店舗名は変えない方針。
4社とマークスは8月18、19日に開く臨時株主総会で経営統合を正式に決定する予定。株式交換の効力が発生する10月4日、共同仕入れ会社名を「マークスホールディングス」に変更し、新たなスタートを切る。
マークスの米谷春夫会長(マイヤ社長)、前田恵三社長(マエダ会長)と二藤部洋(おーばんHD社長)、菊地逸夫(キクチ社長)の両取締役が1日、仙台市内で記者会見した。米谷会長は「共同仕入れが予想以上の成果を上げた。経営環境や店舗規模など共通性が多い4社が大同団結して今後の難局も乗り切っていく」と説明した。
前田社長は「各社の健全経営と従業員の成長を実現し、東北エリアの顧客の暮らしに貢献する企業を目指す」と決意を述べた。