東北の中小景況、2期連続改善 7~9月期、5期ぶりプラス

日本政策金融公庫(日本公庫)仙台支店は7~9月期の東北の中小企業動向調査結果をまとめた。景況感を示す業況判断指数(DI)は従業員20人以上の中小企業で前期比6・2ポイント改善の2・0となった。改善は2期連続で、2021年4~6月期以来、5期ぶりにプラス値に転換した。

 DIの推移はグラフの通り。基調判断は「厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きがみられる」と上方修正した。

 DIの水準は全国9地域のうち九州に次いで2番目に低い。前期は最下位で、唯一のマイナス値だった。

 DIの内訳をみると、非製造業は5・1ポイント改善の2・5と3期連続で改善。宿泊・飲食サービス業の好調が続く。製造業は7・9ポイント改善の1・2で3期ぶりに改善した。木材・木製品や業務用機械がけん引した。

 20人未満の小企業のDIはマイナス34・3で横ばいだった。基調判断は「厳しい状況にあり、足踏みしている」で下方修正。製造業は5・6ポイント悪化のマイナス17・5、非製造業は0・6ポイント改善のマイナス36・2だった。非製造業のうち運輸業は42・8ポイント悪化のマイナス57・1と大幅に落ち込んだ。

 先行き(10~12月期)は中小企業が横ばいの2・0、小企業が9・1ポイント悪化のマイナス43・4を見込む。

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